プレゼンテーションのコツ その20

2012/01/19 村松 かすみ

第20回目は、
『グラフで言いたいことを「強調(強化)」、「補足(理解を助ける)」する』についてご紹介します。
わかりやすいプレゼンテーションを目指すのであれば、あなたの説明とスライド内容が一致していることが大切です。当たり前のようですが、実際に多く見られるのが、

・「一生懸命説明をしてくれているのだけれど、どこを説明しているのか、わからない。」
・「重要なところが強調されていない。」
・「インパクトが弱い(覚えずらい)。」
・「情報量が多い」・・・等。

視覚に訴えるスライドを使っているのに、話の内容を「強調(強化)」「補足(理解を助ける)」ことにうまく、活かしきれていないということです。特にグラフに関しては、数値的なことを視覚化していますので、うまく活用できれば、相手を説得するのではなく、納得させるプレゼンにできる重要な要素です。

あなたのプレゼンにおいて、相手に伝えたいことを「強調」「補足」するためのスライドを5つ紹介します。

①大きく表示する:情報量が多いパターンです。複数の内容が1枚のスライドに集約した結果、グラフがスライドの1/4くらいのスペースに表示されています。これでは、グラフの目盛は小さくて見えないし、相手は、あなたがグラフの解説をしていても、他に書いてある情報を読むことで、あなたの説明に意識を向けてもらいにくい状態を作り出していることになります。

②軸を太くする:メモリ軸の線を太くしてください。見やすくなります。ちなみに2.25ポイント以上にするようにされるといいでしょう。

③メモリ文字を寝かせない:メモリ文字が横になってしまうと、相手は、実際に首を傾けないまでも、気持ちとしては、傾けて読み取ってくれます。相手に負担をかけないということです。メモリ軸は「テキストボックス」を使用しましょう。加工するのが簡単で、縦書き、横書き設定も楽にできます。

④強調したいところだけ色をつける:手間をかけずに、あなたの説明する部分が、明確になるように色をつけましょう。一般的に多いのは、すべてきれいに色をつけているパターンです。強調したいところと、そうでないところは、明確にすると、相手の印象にも残りやすくなります。

⑤強調の矢印の数値の線を入れる:矢印を入れると、グラフの中で伝えたい、データから読み取ってほしい、特徴などが、誰でも理解できます。閾値を入れるのも簡単です。その値のところに、横線を太めに入れます。さらに、その数値が意味するものがわかるように、グラフで色付けすると、理解しやすくなります。