発生時対策は事前に準備するもの

2007/09/15 中 憲治

事例1.先週、大阪での仕事の帰り、台風の影響で新幹線がストップし、東京に帰れなくなった。台風の速度が遅いこともあり、復旧のめどは立たず、新大阪の駅は対応に右往左往する人々で大混雑。もちろん私もそのうちの一人だったのです。迂回手段は、飛行機もだめ、高速バスも運休。あわててホテルを探しても、もちろんどこも満員。台風が関東地方に上陸する可能性は、天気予報でもかなり高い確率と報じていたし、その時刻も当日の深夜から翌朝と伝えていた。翌日は、緊急な仕事もないこともあり、台風に備えて仕事を終えた夜も大阪に宿泊することも考えたが、遅い台風でもあり、何とかとその日のうちに東京まで帰れるだろうと楽観的に考えていた自分を悔いるが後の祭り。事例2.先日行ったセミナーでの出来事。セミナー開始の1時間前に会場に入り、事前準備を行う。事務局が事前にパソコンにCD-Rからインストールしていたスライドが、間違っていることが判明した。あわてて、事務局に連絡したが、担当者がまだ出社していなくて、どのように対応してよいのかわからないとの返事。幸いなことに、セミナー用のスライドを保存したUSBをもしかの時にと持参していたので、セミナーは無事開催することができた。事例1と事例2の違いは何か、どちらもリスクが発生してしまったことは同じ。発生時の対応が、事前に用意してあったことと、それを怠っていたことの違い。リスクが発生してしまったとき、その影響を小さくするために対策を発生時対策と呼ぶが、多くの人は、発生時対策は、リスクが発生した後、考えることを発生時対策と誤解していることが多い。でもそれでは間に合わない。発生時対策は、事前に準備しておくことが大切なのでした。自戒。