今回は「きっかけ」について考えてみたい。
私自身、「きっかけ」はいろいろな転機に結び付き、非常に重要なものであったと認識している。
広辞苑では以下のように記述されている。
・物事を始めるはずみとなる機会や手がかり
・歌舞伎で、次の舞台進行に際しての合図となる動作やせりふ
ジーニアス和英辞典では以下のような記述がある。
・物事を始める手がかり chance
・好機 opportunity
・引き金、誘因 trigger
・原因、動機 cause,motive・解決の手がかり clue
人によって、何を「きっかけ」ととらえるかは異なっている。私が担当する研修では、参加される方にとって、何かのきっかけとなる体験をしていただくことを重視している。私は研修の場は、知識習得よりも気づきの場であると考えているのだ。何を学んだかより、明日からどう変わるかである。研修における演習で行うテーマは、実務から遠い架空のモノを使う場合が多い。いわゆる越境学習的なアプローチである。それによって「きっかけ」の増える可能性が高まるのである。脳は「楽をしたがる傾向」があるので、現場ネタだと頭を使わずに、過去の知識や経験を使用して乗り切ってしまい、「きっかけ」を感じにくいのだ。
最後に、私の拙文を読んでいただいたお礼に、現在の私の考える「きっかけ」につながる単語のいくつかを羅列することにする。
学校給食、修学旅行、林間(臨海)学校、職場旅行、社員寮、人事異動、郵便による文通、固定電話、ちゃぶ台、公立と私立、団体旅行、転校、引っ越し、そしてお片付けである。
そうそう、プロジェクトマネジメントでは、トリガー、オポチュニティということばをリスクマネジメント等でよく使っている。リスク・課題も何かの「きっかけ」なのだ!