現在アメリカで注目されている手法でストーリーテリングがあります。
今はやりの論理思考のみではどうもうまくいかない部分特にひとの行動に影響を及ぼすものとして感情の働きがあります。特に組織の変革などの場合頭で理解できても自分の腹に落ちないと行動を変えることは困難です。
ここに注目したのがストーリーテリングです。
今回の実施に当たっていろいろ文献を調べた結果アメリカではかなり以前から心理学の面から研究されていて最近はその理論を企業組織の変革に応用されています。
ゼロックス、IBM,世界銀行における変革事例が有名です。
大切なことはなかなか伝わらないがうわさはあっという間に伝わる。
物語は独自の弾道を持っており、組織という社会に織物を通してすばらしい速さで伝わってゆく。
<ストーリーとは>
■語ることで人を引きつけ、信頼を獲得し、共感させ、説得するもの
■エピソード
■ストーリー・・・日本語の「物語」。何らかの出来事・事象・考えを他の人に伝えるために語ること
■プレゼンテーション・資料に見られるデータ、数字、論理は主に左脳で理解するが、物語は右脳を刺激するので長く記憶に残る■組織でのストーリーテリングの目的は、情報、知識(暗黙知)、文脈(背景・前提・因果関係・真意)、価値、効果、感情が要約された企業文化を構成するナレッジを共有し、行動を方向付けること
<ストーリーのメリット>
■覚えやすく行動が起こしやすい、力強い情報が生まれます
■文脈、色合い、感覚、意義が伴います■ストーリーを加えることで、より記憶に残るやりとりとなります
■実用性と影響力という2種類の要素を合わせ持つ
「究極の説得、それは「感情を入れて意見をまとめる」ことです。心に訴えるようなストーリーを伝えることがいちばんだといえます」ロバート・マッキー(ハリウッドの脚本指導者)
■数字や記号だけでは相手の態度や信念は変えられない
<ストーリーの効果>
1.ストーリーは「存在感」を生み出す
ストーリーを聞いて感じる気持ちが心に響く
2.ストーリーには「文脈」がある
箇条書きの文書には文脈がありません
「文脈」によって、内容が本当に理解できる
3.ストーリーは「関連づけ」をする
聞きながら、自分をストーリーに書き込むことができるだれもが、異なる文脈の中で生きている知るべきことを一方的に伝えられても、自分と関連づけることができない。お互いのストーリーを語ると、関連性が再構築される
4.ストーリーは成功も失敗も語る失敗のストーリーを聞くうちに、自分の立場でものごとが見られるようになる
5.ストーリーは考えさせる
6.ストーリーは「癒して」くれる
7.ストーリーはいつ、どうやって、なにをすべきか教えてくれる
ストーリーを作ることで、ストーリーの大切な部分をずっと覚えていられる記憶構造が作られる
8.ストーリーは複数の視点をもつ
■行動に結びつく成功や失敗の体験とか、だれかと交わした会話などを、なにも手を加えない状態で保管しておくもの
<構成要素(例)>
1.職場での会話、会議やプレゼンでの発言
2.やらなければいけない任務のリスト
3.社員の成功談と失敗談、社員教育の内容
4.顧客との会議、覚書、ビジネスに関連する計画
5.マーケティングのアイディアや実行プラン
6.覚えておいて、すぐに使えそうな記事、クリップ、写真など
7.仕事の問題解決につながりそうな事例
8.仕事と私生活でのアイディアやプラン
9.おもしろいと思ったり、影響を受けたりしたストーリーやニュースのクリップ10.本の目次
■ビジネス書から自分が学んだことをWIN BOOKに書き写すと、自分自身の知識へと生まれ変わります
■アイディアや出来事に前後の状況という文脈が加わる