私、マラソンを走りたいのです!

2014/08/13 中 憲治

あるマラソンランナーがインタビューで、マラソン初心者の質問に答えていた記憶がある。その質問とは、「どうすれば、私もマラソンを走れるのでしょうか?」である。マラソンランナーの答えは、「まず一歩を踏み出すことです」だったと記憶する。

少し、解説が必要だろう。このような質問はランニングの初心者から良く発せられる質問であり、幾人もの著名なマラソンランナーも、この質問に答えており、 そのような記事を幾度も読んでいる。この答えを私なりに解釈すると、マラソンの距離42kmを完走するためには、①長い時間歩き続ける (同じ運動を続けること)が出来ること。②いわゆる”走る“ことが出来ること。この 2 つの要件が満たされれば誰にもできることである。だから、言い方を変えれば、①まずは1kmを走ることができるようになりなさい。②その次は5km、③そして10km、 ④次には20km、⑤30km・・・これを続けていけば42kmは完走できますよ!という答えになる。実は、私もウルトラマラソン(100km)にチャレンジしようとした時に、経験者に質問したことがある。 「どうすればウルトラを完走できますか?」と。その時の答えは、「フル(42km)を 2 本、ついでにハーフ (21km)を1 本走ればウルトラ(100km)になりますよ」だった。

プロジェクトマネジメントの分野でも、同じような質問が寄せられることがある。
「我が社には、同時に幾つものプロジェクトが行われます。どうすれば複数のプロジェクトをうまく実行できますか?」 「我が社の問題は、プロジェクトマネジメントではなく、プログラムマネジメントなのです! プロジェクトマネジメント以前にプログラムマネジメントをうまくやらないと評価されないのです!」この 2 つの話題は、同じ問題を包含していないだろうか?問題の本質に迫ることが必要なのでは?と考えさせられる。