個人の目標の大切さ:PMI キャラバン

2014/06/12 中嶋 秀隆

ここ 3 週間ほど、PMI 日本支部の田坂事務局長とともに、国内 8 箇所で「PMI キャラバン」を展開している。各地で参加してくださる PMI のメンバーの皆さんと会場の準備をしてくださるボランティアの皆さんに感謝したい。
発表のトピックは次の流れである。

Part 1. PMBOK®の進化
1. PMBOK®: 第 4 版から第5版へ
2. PMBOK®の底に流れる思想
3. PMBOK®の翻訳という挑戦
Part 2. 成長を続ける PM のために後半の「成長を続ける PM のために」のなかで、個人の目標を設定し文書化することをお願いしている。 以前、中西全二氏と書いた拙著『死ぬ前に達成すべき 25 の目標』に沿った内容である。 それに関連して、ある会場で映画「最高の人生の見つけ方」(The Bucket List)を見た人に挙手してもらうと、3 割ほどの人の手が挙がった。医師から余命 6 ヶ月と告げられた 2 人の男性が、一生ぶん笑おうと、目標を文書に書き出し (いわゆる ”Bucket List”)、世界中を旅するストーリーだ。 おりしも、スティーブン・サットンという英国の若者のことがテレビで報道されていた。末期がんを宣告され、にわかに、生きているあいだにやりたいことを決めることを思い立ち、46 個の目標を書き出した。そして、 がんと戦いながら、その多くをなしとげ、先月 (2014 年 5 月) に 19 歳で亡くなったとのことだ。彼の目標のひとつには、 小児がん撲滅ための研究基金集めがあり、目標額を大きく超える基金が集まったという。彼はこんな言葉を残している。 「末期がんを宣告されたたきには、後頭部に銃を突きつけらたように感じた。それがきっかけで、自分の目標を設定し、文書に書き出した。 ひとつ悔やまれるのは、末期がんを宣告されるまで、自分の目標を設定しなかったことだ。(がんを宣告される、 されないにかかわらず、自分から進んで目標を設定したらもっとよかったと思う)」

「PMI キャラバン」の西日本の会場には、M 医師が関係者とともに参加してくださった。会のあとの夕食の席上、M 医師が語られた。 「私は 20 歳代から大勢の人の死を見てきました。だから、毎日、全力で生きています」。以て瞑すべしであろう。

以上