フロート(float)というのは、スケジュール上の余裕時間のことです。スラック(slack)とも呼ばれ「トータル・フロート」と「フリー・フロート」があります。
「トータル・フロート(Total Float)」は、プロジェクトの終了日を遅らせたり、スケジュールの制約条件を逸脱したりすることなく、 最早開始日からスケジュール・アクティビティの開始を遅らせることができる期間。「フリー・フロート(Free Float)」は、 どの後続アクティビティの最早開始日も遅らせることなく、またはスケジュールの制約条件に反することなく、 あるスケジュール・アクティビティを遅らせることができる期間。『出典:PMBOK®ガイド第 5 版、2013 年』「フロートの算出」方法ですが、各アクティビティの最遅開始日と最早開始日との差がフロートとなります。 フロートが「0(=余裕時間がゼロ)」であるアクティビティをつなげると、そこがクリティカル・パスとなり、 フロートをもつアクティビティは、具体的にどのくらいの余裕時間があるかがわかります。
スケジュールの中で、フロートをもつアクティビティがわかると、スケジュールの短縮が必要な場合、 クリティカル・パス上にあるアクティビティに集中して期間短縮の対策を立てることができます。また、 個人の負荷を調整する際にも、フロートを活用して、作業の進め方を調整することが可能となります。
プロジェクトを円滑に進めるためには、フロートを把握しておくことが不可欠となります。