除外項目

2016/03/09 中 憲治

プロジェクトにおいて、スコープを明確にする時に「除外項目」を記述するという考え方がある。スコープに入らないスコープ外の項目であるが、どちらか判断がつき難い項目を「除外項目」として明記し、これはプロジェクトのスコープ外であることをわかりやすくする方法である。

例えば、Aシステムの大幅な更新のプロジェクトにおいて、業務においてそのシステムを活用するオペレーターの教育などは、Aシステム更新プロジェクトのスコープに含まれるのか、それともスコープ外なのか、判断がつきづらい状況の時、オペレーター教育がスコープ外であり、他の部署が担当すると決まっている時は、<除外項目:オペレーター教育>と明記するという方法である。

この「除外項目」という考え方は、いろいろなことに活用できる。

私の住んでいる町では、今日は「資源ゴミ」の収集の日であり、「空き缶」と「プラスティック」がその対象である。「空き缶」はそのままでも判断つきそうであるが、実は「空き缶」でも収集対象のものと非対称のものがある。化粧品などのスプレー缶は?医薬品扱いであるアイシング用のスプレー缶は?商品に記述されている表示と行政機関が決めている基準は異なっており、収集の時に一つ一つ行政機関の基準を確認して判断することが求められる。しかし多くの場合、基準が対象品目だけ代表例が記述されており、収集非対称である「除外項目」が明記されていないことが多い。除外項目が表記されていれば住民も判断し易いと思われるが、残念なことである。
蛇足になるが、ごみ収集に関して、もう一つ気がかりなことがある。それは「燃えるゴミ」という表現である。「燃える、燃えない」は物理的な判断基準であり、燃焼温度により異なる。多くの地方自治体では所有している「ゴミ焼却炉」の性能などにより何を燃やして、何を燃やさないかを決めている。これに従うなら、明らかに地方自治体の行政機関の判断・意思に従って決めているのだから、「燃やすゴミ、燃やさないゴミ」の表現が妥当である。数年前になるが、沖縄の那覇に旅した時、朝のウォーキングの途中で、「燃やすゴミ」との表現が使われているのを発見し、那覇の行政機関はよく考えているなと感心したことがあった。しかし、そのことを一緒に旅していた妻に話した時、何故それが問題なのか?と一蹴されてしまった思いでがある。