理髪店での会話(散髪プロジェクト2)

2016/10/28 中西 全二

 先日、出張先で、理髪店に行った時の話である。
壁面に『「髭剃り」、「洗髪」をしない場合は、あらかじめ言ってください』と書いてあった。

私:「髭剃り」は要りません。カットをお願いします。
店主:わかりました。

「洗髪」はしてもらおうと思っていたが、言い忘れてしまっていた。

途中で、店主が、かみそりを準備し始めたので、
私:(少し当惑して)「髭剃り」はなしでお願いします。
店主:わかっていますよ。襟足を剃るのです。
私:(心の中で)襟足を剃るのは、「髭剃り」に含まれないのか。
かみそりを使いたくなかったのに・・・

店主:「洗髪」をしますので、準備してください。
私:(心の中で)、「洗髪」してくださいと言わなかったが、含まれていたんだ。

このようないい加減な会話(コミュニケーション)で、散髪プロジェクトは完了した。
このプロジェクトは成功かどうか怪しい。なぜならば、かみそりを回避するということに失敗しているからである。

今回のプロジェクトでは、スポンサー(私)が意思を明確に伝えなかったことが悔やまれる。
かみそりを使用しないで、「カット」と「洗髪」をお願いします。
「髭剃り」は要りません。 と明確にスコープ内外を示せばよかったのである。

こうしては、私は、「除外項目」を含めて、スコープ(範囲)を明確にすることの重要性を学んだのであった。
さらに、空気が読めるいつもの理髪店ではなく、テンポラリーな理髪店でのプロジェクトの難しさも痛感した。
★「いつもの(空気が読める)理髪店」でなく、「テンポラリーな理髪店」でプロジェクトを成功できなければ、まだまだである。