プロジェクトマネジメントの仕事でスペインに出かけた。その際、バルセロナでのサッカー観戦の帰途、嬉しい出来事があった。同行の鈴木さんと会場のカンプノウ・スタジアムを出ると、ほどなくして、1人の女性が私を追いかけてきた。彼女は私にユーロ札を 2 枚示し「これ、落としました」と渡してくれた。私はジャケットのポケットの中身を探っていたので、そこで現金を落としらしい。「グラシアス」とたどたどしくお礼を述べ、ありがたく受け取った。日本出発前、スペインではスリが多いから気を付けろ、と何度も注意されていたにもかかわらず、現実には、全く逆の展開になった。鈴木さんと私は、「世の中、捨てたものではない」との感を深めた。これに類する思い出がオランダでもある。数年前、家族でオランダに旅行し、アムステルダム市内でタクシーに乗った。その際、タクシーを降りた鉄道の駅で、家族の1人がタクシー車内に財布を忘れたことに気づいた。たまたまレシートをもらっていたので、そこに記載された番号に電話してみた。すると、タクシー会社では車両と運転者を見つけてくれ、ほどなくして、財布が戻った。
いずれも、欧州のよいイメージをくれた、ありがたい出来事である。