「既視感」について辞書で調べると、以下のような説明がでてくる。
【デジタル大辞泉】
1 一度も見たことがないのに、すでにどこかで見たことがあるように感じられること。
2 (1の誤用から)過去にどこかで見た覚えがあること。「既視感のあるデザイン」
【フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』】
実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じる現象である。デジャヴ、デジャブなどとも呼ばれる。
今回の話題は、厳密には「既視感」、「デジャヴ」とは定義できないと認識しているが、タイトルは「既視感?」とした。
最近、アジャイル、DXという言葉をよく聞くが、私にとっては過去のことの変形にしか感じられない。
アジャイルは、私が大昔にシステム基礎で学んだ「スパイラルモデル(注1)」、「プロトタイプモデル(注2)」というシステム開発手法のように感じられる。
また、DXは、昔に流行った「SIS(注3)」に似ているように感じている。
いずれも、あまり成功したという事例をみた記憶は私にはない。
ここで、私が強調したいのは、まったく新しいものが出現してきたのではなく、昔に存在していたものが、少し形を変えて進化しているような気がしているということである。そうであれば、過去にきちんと振り返りをしていれば、今度は成功が期待できるかもしれない。
話は少し異なるが、最近のコマーシャルで「上を向いて歩こう」という曲が流れていた。これも新しい曲ではなく、昔、流行っていた曲である。(SUKIYAKIというタイトルで1963年に全米1位のヒットにもなっているらしい)
そういえば、PMBOK第7版には、私は「古き良き日本」を感じている。
・勤勉で、敬意を払い、面倒見の良いスチュワードであること
・協働的なプロジェクト・チームを構築すること
・ステークホルダーと効果的に関わること
・リーダーシップを示すこと
昭和の時代に、強い日本企業の多くが持っていたものである・・・
★用語説明(複数辞書より引用している)★
注1:スパイラル・モデル【spiral model】 Weblio辞書
ソフトウエアやコンピューターシステムの開発手法のひとつ。試作やテストを繰り返し、逐次改良しながら開発を進める。仕様変更などに対応しやすいが、試行回数が多くなると高コストになるという短所がある。
注2:プロトタイプ・モデル【prototype model】 Weblio辞書
システム開発の初期段階において、機能を制限したり簡易化したりした試作機(プロトタイプと呼ばれる)を作成し、ユーザーに評価させる工程を設け、トータルの開発工数を減らすための開発手法のことである。
注3:SIS【strategic information system】 Weblio辞書
日本語では「戦略情報システム」。コンピューターを中心とした情報網で経営に関するさまざまなデータを蓄積・活用し、ライバル企業に差をつけようというもの。また、経営・事業戦略の手段としてそのようなシステムを利用する考え方のこと。
なお、アジャイル(agile)、DX(digital transformation)は自分で調べていただきたい。