先月、プロジェクトマネジメントの国際大会を機に、ロンドンを訪れた。その際、市内の大英図書館に行くと、 偶然にも、「マグナ・カルタから 800 年」という特別展をやっていた。
英国で王の専政にいかったロンドン貴族が、1215 年に反乱を起こし、王といえども法の下にあるという「法の支配」を宣言した文書で、 原本が展示されている。マグナ・カルタの規定の一部は今もイギリスの法律に残っており、米国の独立宣言にも影響を及ぼしているとのことだ。 W.チャーチル(英国首相)と F.ルーズベルト(米国大統領)がスピーチで、自分たちのルーツとしてマグナ・カルタに言及しており、それぞれの肉声も聴くことができた。
とくに興味を引かれたのは、マグナ・カルタ (Magna Carta) に“The Great Charter” という英訳が付記されていたことである。 日本の高校の教科書でも「大憲章」として紹介されている。われわれに馴染みの”Project Charter”「プロジェクト憲章」は、 起源をさかのぼるとここにあるのかもしれない。
余談だが、館内の常設展には、グーテンベルクの聖書やシェイクスピアの初版本、日本の古いお経、さらには、モーツアルトや ベートーベンの楽譜もある。その一角に、ビートルズの手書きの歌詞が展示されている。「イエスタデイ」「ヘルプ」 「ア・ハード・デイズ・ナイト」「ミッシェル」など、懐かしい曲の歌詞をかれらが殴り書きしたもので、見つけたときには、心のなかで小躍りした。
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