後知恵バイアス

2013/12/18 中 憲治

私たちは、何事か起こるとその原因を幾つか想定します。他者が想定外の行動を起こすと その理由を想定します。時間が経ってその理由や原因が判明し、想定が中っていた時は、 「ああ、やはり私の思っていた通りだ!」と納得し、時には想定の正しさに悦に入ります。
しかし気をつけなければならないのは、事前にある事象の原因や理由を考えてもいなかった場合でも、後のその原因や理由が判明した時に「やっぱり、私の考えていた通りだ」と 思ってしまうことです。このような現象を「後知恵バイアス」と呼びます。ある現象が起こった時にその発生を予め想定していた錯覚することも「後知恵バイアス」の範疇です。

今朝、我が家のLDE電球が壊れました。妻は「LDE電球は長持ちするからというのでLDEに替えたのにもう壊れるなんて!?」と不満を述べます。その時私のコメントは、「やっぱりね、中国製だから故障率は高いよ!」でした。買った時はそんなこと思ってもいなくて、LDEだから長持ちすると想定していたのですが、いざ 壊れてみてLDE電球の「MADEIN CHINA」の表示をみて「中国製だから壊れるよ、そう思っていたんだ!」と最初から想定したようなコメントを発してしまいました。
明らかな「後知恵バイアス」であることにそのコメントの後、気づきこの件に関する会話は打ち切りました。