現在広く採用されているプロジェクト・マネジメントの手法では、「プロジェクトの目標を明確にする」を「ステップ1」としています。プロジェクト・マネジメントを狭く捉えれば、これは妥当な考え方です。
しかし、プロジェクトの成功は難しく、なかには開始前から失敗の運命にあるプロジェクトもあります。これには、狭義のプロジェクト・マネジメントでは不十分で、プロジェクト・マネジメントを広く捉える必要があることを意味します。とりわけ、ステップ1の前に「ステップ0」を設け、プロジェクトとして取り上げるべきか否かを判断しなければなりません。
そのためには、プロジェクトをポートフォリオ・マネジメントの観点から捉え直す、ゼロ・ベース予算(ZBB:Zero Base Budgeting)で検証する、などが必要となります。
プーネルの第5の法則をご存知でしょうか。「そもそもやる意味がないことは、うまくやる価値ない」というものです。
エッセイ
プロジェクト・マネジメントの「ステップ0」
2004/02/26 中嶋 秀隆