プロジェクトの報・連・相:その2

2016/08/17 中 憲治

報・連・相が報告、連絡、相談の 3 つの言葉を短縮した用語であるとは分かったが、そもそも、その 3 つはどのように違うの?という疑問は必ず湧いてくる。

この疑問に応えるために、まず、報告、連絡、相談を定義しておく。
<報告>:仕事上の経過や結果を上司(指示者)や関係者に知らせること。指示・依頼されたことに対しての「結果報告」と自分の見聞きしたことを自発的に知らせる「情報提供としての報告」がある。
<連絡>:事実や情報を正確に上司や関係者に知らせること。報告の「情報提供としての報告」と似ているが、自分の意見判断は付け加えず、事実のみを伝える点が異なっている。連絡にも、上司から指示されて「義務」知らせるものと、「自発的」に知らせるものがある。
<相談>:自分が判断に迷うようなとき、上司や同僚あるいは関係者に、意見、アドバイスを聞くこと。仕事の方向性を決める時、選択決定に際して行うことが一般的である。

プロジェクトにおいては、「報告」はスポンサーやステークホルダーに対する進捗報告などが一般的である。「連絡」は進捗会議の開催連絡や進捗に関して、会議を持って報告するあるいは報告書を出して知らせるまでは必要ないが、ちょっと知っておいてもらいたいことなどを知らせておくことがよくある。「相談」は、スポンサーや、ステークホルダーとの間で頻繁に行われることであるが、キーポイントは、『どうしたら良いでしょうか?』を問いかけるのではなく、『この状況で、私はこう判断してこのような選択をしたいと考えていますが、如何でしょうか』と自分の判断に対するアドバイスを求める事である。

次回は、報告、連絡、相談のそれぞれのキーポイントを詳細に記したい。