「自転車通ります」

2007/08/10 中 憲治

我が家の近くに小貝川(利根川と平行に流れる一級河川)が流れています。 この川の両岸は自転車も走れる遊歩道となっており、最近では、朝夕に散歩する人、ジョギングする人で賑わい ます。 私が、この小貝川の遊歩道でジョギングを始めた約10年前には、まだほとんど見かけられなかったのですが、 最近は、リタイア組と思われるシルバー世代を中心に、自転車を走らせる人も随分と増えました。 歩いたり、ジョギングしたりする側を自転車が走り抜けていくのですが、幅1m程度の狭い遊歩道ですので、後 ろから通り抜けるときは、ぶつかりそうになる危険な状況も良くあります。 この遊歩道では、近くにある取手競輪の選手達も良く練習しており、彼らは、人の側を通り抜けるときは必ず、 遠くから「すみません、自転車通ります」と声を掛け、スピードを落として通り、「ありがとうございます」の 挨拶を残して去っていきます。 一言声を掛けてもらえれば、歩いている人も、自転車に乗っている人が急いでいることも判りますし、快く道を空けます。
しかし、最近増えてきた自転車では、ほとんどこのような行為は見受けられません。 歩いている人は、後ろから来る自転車に気づくことは稀です。 危険な目にあって、“無礼なマナーを知らない自転車だ”との感情だけ残ります。 これは“自転車乗りのプロ”と“自転車乗りの素人”の違いなのでしょうか。 ちょっと、目を凝らしてみれば、企業の中でも、世の中でも、このような事例が数多く目に付きますが、『済み ません、自転車通ります』の一言で多くの問題が解決できる可能性も含んでいそうです。