「段取り8分、計画2分」この言葉は、大工さんの仕事の基本として古くから言い伝えられているそうです。家を建てるときの大工仕事は、手順が大事で、手順どおりに行うことで、仕事もスムーズに行きますが、これが狂うと大変時間が掛かってしまうのです。手順どおりに行うために必要なことは、何よりも、最適な作業手順が決まっていることと、作業に必要な物が揃っていること、です。現在、インターネットで、「段取り8分」で検索すると、ずいぶん多くの仕事、作業について「段取り8分が大切です」と説いています。そのうちの一つは料理です。私も、我が家のご主人様(妻)から休日の夕食つくりを言付かったとき、この段取りが悪くて、お小言を頂いたことが幾度となくあります。挙句の果ては「本当に何度言ってもだめなのだから」と叱責されることも度々です。その内に、私も学んできました。「段取り8分」は、料理だけの世界のことではない、家庭菜園では、野菜がうまく出来るかどうかは、「土壌つくり」にかかっています。種をまく前、苗を植える前に時間を掛けて土壌をしっかり作っておくと野菜は見事に育ちます。これをいい加減にしておくと、出来の悪い野菜しか出来ず、挙句の果てにはまったく収穫出来ないことに終わります。野菜作りも「段取り8分です」、この次は、マラソンも「段取り8分」の話をしたいと思います。
これだけ「段取り8分」について理解しても、料理だけは、未だに一度教わった手順を忘れ、そのために材料の準備を忘れ、今日もまた、お小言をご主人様から頂いています。
エッセイ
「段度8分」
2007/11/07 中 憲治