「和洋折衷」と「温故知新」

2020/11/23 中西 全二

 今回は、四字熟語の「和洋折衷」と「温故知新」について考えてみたい。

まず、新明解四字熟語辞典(三省堂)の解説を以下に記してみる。

温故知新
【読み】 おんこちしん
【意味】 前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。古いものをたずね求めて新しい事柄を知る意から。▽「温」はたずね求める意。一説に、冷たいものをあたため直し味わう意とも。「故ふるきを温たずねて新あたらしきを知しる」または「故ふるきを温あたためて新あたらしきを知しる」と訓読する。

和洋折衷
【読み】 わようせっちゅう
【意味】 日本風と西洋風の様式を、程よく取り混ぜること。▽「折衷」は二つ以上の事物や考え方などのそれぞれよい所を、適度に合わせて一つにすること。「衷」は「中」とも書く。

以下はそれぞれの熟語を結び付けた私の考えである。
「温故知新」
 私は、いろいろなことを考えるにあたって、まず、専門書や歴史を確認することが多い。人類初めてのことはそうそう存在しないと思っているからである。そして、多くの場合は、参考となるものと出会うことができる。但し、自分自身で気を付けていることは、それだけでは新しい発想は生まれず、また、過去と現在は同一ではないという意識である。
私は、PMBOK第7版が発行されても、第6版も手元に置き続けるだろう。

「和洋折衷」
 私は仕事柄、PMBOKを重宝している。(大切で便利で役に立っているという意味)
その理由は欧米的な考え方であるからである。私は典型的な日本文化にどっぷり浸かった江戸っ子である。(三代、東京に住んでいるという意味)
日本人にとって、異文化である欧米流PMBOKは気づきが多いと私は強く感じている。
しかし、一方、PMBOKには日本流の{お・も・て・な・し}とか「気配り」は現時点では記載されていない。(と感じている)
そこで、「和洋折衷」することが最強であると私は確信している。
自分の強みを保有・理解した上で、他人の良い点を取り入れることができれば、世界最強である。「折衷」とは二つ以上の事物や考え方などのそれぞれよい所を、適度に合わせて一つにすることなのである。

さて、みなさんのお気に入りの四字熟語はなんだろうか?
そして、その言葉を、「テーラリング」しているだろうか?